#07
中島ヒロトさん & 近藤夏子さん

3/5

ヒロト
精神的支柱っていう。メンバーの。おじいさん、立って、こうやってる(ユラユラゆれてる)だけ。
夏子
そんなん成立すんの?
ヒロト
成立しててん。曲はこんなん。(Ipodから曲をかける)
夏子
(イントロ聴いて)ヒップホップぽくないんですけど。。あ、でもかっこいい。思いっきり生バンドだ。
ヒロト
MTVアン・プラグドライブをヒップホップアーティストで初めてやったのがアレステッド・ディベロップメント。「いらんし、電源」みたいな。「ギターとハーモニカでやるから」みたいな。その時もババ・オージェがこう…(揺れてる)。
夏子
その人興味あるわぁ~、なんで60歳揺れてんねんていう。
ヒロト
でもかっこよかった。当時、聴いたことないヒップホップ。すごいかっこよくて。
夏子
新しいですもんね。
ヒロト
そう、俺もこうやって今回CD選ぶってなって、改めて(FM)802のレコード室から出して聴いてみたけど、今聴いても全然かっこいいなって思って。ちなみにアルバムタイトル、日本のタイトルは「テネシー 遠い記憶」っていうんだけど、本当のタイトルは「3 Years 5 Months & 2 Days in the Life of」っていうの。

Disc 03

『3 Years 5 Months & 2 Days in the Life of』
アレステッド・ディベロップメント

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夏子
長いわ…。
ヒロト
何やねんて思うけど、これね、バンド組んでメジャーデビューするまでかかった日にち。3年5ヶ月と2日でデビュー出来ましたっていう「3 Years 5 Months & 2 Days in the Life of」っていうのがアルバムのタイトル。
夏子
かっこいい~!
ヒロト
ジャケットの写真もメッチャかっこいい。テネシー(の景色)がバーーッと広がった写真で、とてもヒップホップのアーティストとは思えない。
夏子
タイトル含めておしゃれ。
ヒロト
俺のロックのおおもとはさっき言ったヒューイ・ルイスで、ヒップホップの1番のおおもとはアレステッド・ディベロップメントで。割とその2つが常に根幹にあって、今も好きな曲を選んでるみたいな感じ。
夏子
へ~、ヒップホップもルーツなんですね。
ヒロト
そう、ヒップホップ今も好き。そんなにドープなところは知らんけど、割とヒップホップ、R&Bは好き。その話もしたらいっぱいあるけど、1番好きなのはコレ。
夏子
めっちゃ(好きな音楽)あるんやなって思います、今聞いてて。
ヒロト
実はそうやねん。今話してて「やっぱ俺、ラジオやってるんやな」って・・・(笑)
夏子
やっぱちゃうなって思うもん。メッチャ、やっぱ知ってるわって思う。
ヒロト
俺よう喋るなって。いくつか昨日資料見たりはしてたけど。
夏子
ヒップホップは夏子ほぼほぼ通ってないです。 ジャパニーズオンリー!みたいな。日本大好き!
ヒロト
いやいや、でも、back numberの清水依与吏君なんかも、本当に邦楽ばっか聴いてたって。でも「洋楽聴いてないんだ?」とかは全然なくて。邦楽も、洋楽を聴いてた日本のアーティストが、こんなんええな、日本でもやろうや、っていうのがルーツにあったりするから。今日本が音楽大国になって、85年とかに生まれて来た子が出てきたら、そら邦楽しか聴いてないという人も多いよ。
夏子
はい。
ヒロト
うちの子供も今度高校生で、メッチャ音楽聴いてるけど洋楽とかほぼ知らんし。でも「なんで洋楽きかへんねん」とは全然思わんし。今の邦楽って、レベル高いっていうたら変やけど、クオリティも高いし。ハイ、僕の洋楽はこの2つで。
夏子
じゃあ、私。ヒロトさんがヒップホップできたから、私もラップで返すんですけど…“SPEED”です。
ヒロト
あ~、SPEEDね!SPEED(が出てきた頃)でいくつくらい?
夏子
小学生です。SPEEDと同い年なんで。世代が一緒で、島袋さんが1個上ぐらい。夏子のラップっていったらSPPEDですもん。
ヒロト
俺ら的にも思ったよ。デビュー曲聴いた時、あ、ラップしてる!っていうのは思った。
夏子
で、アイドルなのかなと思いきや、ダンスも踊れる。しかも、まさかの小中学生であんなこと出来んねや感!!衝撃が強すぎて。憧れもあったし。クラスで調子乗ってる4人でSPEED組んで、誰が誰役やるか、みたいなんやって。休み時間に「White Love」をダンスしながら歌ってました(笑)。それまでクラシックピアノしかやってなかったんですけど、SPEEDに出会うことによって、ラップとかダンスとか華やかな音楽ってこんな感じなんやって思って。今まではクラシックで、コンクールでどんだけ頑張るかみたいな感じやったんですけど、小学校6年生でガッツリそこにはまって、J-POPを自分で選びだしたんですよ。
ヒロト
なるほど~。
夏子
自分で好きなCDを見つけに行きたいとか、自分の好きなアーティストはこの人って言えるようになりたいって思うようになったキッカケがSPEEDで。特に、2枚目のアルバムが「RISE」っていうアルバムで、それを3回買い替えたほど聴きこんでいて。

Disc 04

『RISE』
SPEED

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ヒロト
そんな、レコードちゃうねんから。別に買い替えんでも(笑)
夏子
でも何回も入れたり出したりするし、傷付いて(音が)飛んで。新しいの欲しいってなって、もっかい買って。っていうぐらい、メッッチャ大好きでした。
ヒロト
でも、それって大分おっきいキッカケやね。そこで(SPEEDに)出会わんかったらクラシック畑に行ってたかもしれんしね。
夏子
ホントにその通りで。SPEEDのこういう感じで、マイクとか持って踊りながら歌うのっていいなって。別にアイドルになりたいっていう気持ちにはならなかったけど、そういう表現の仕方を覚えて、こういう風に歌う人達もいるんや、私もこういうのもいいのかな、と一瞬思いかけて。そっからJ-POPをピアノで弾きながら歌うっていう方向に行ったんです。
ヒロト
ベーシックな部分ができたよね、近藤夏子の。
夏子
それが、まさかのSPEEDなんです。
ヒロト
いやいや、すごいと思う。だってSPEEDも歌上手かったりとか、(夏子は)そういうのを自然に選んでるよね。工藤静香さんとかも、当時は他にも同じようなアイドルで、可愛いけど歌は・・・みたいな人もおったけど、そこで工藤静香に心打たれ、SPEEDに心打たれたのは、やっぱ歌がちゃんとしっかりしてる人を選んでる。
夏子
そう言われたらそうなのかもしれないっていうくらい、良い出会い。
ヒロト
SPEEDは俺もうその時大人やったけど、聴いてて歌上手やな~凄いな~って。歳は小中学生くらいって聞いて、島袋さん大っきいしさぁ(笑)、小学生なのに大っきいな~って、思ってた。
夏子
あはは(笑)!ライブビデオ、まだDVDはなかったから、ライブビデオを初めて買ったのもSPEEDでした。4人の仲良さも憧れだったなあ。小学校の当時だと、友達と仲良くあんな活動ができるなんて羨ましいとか。あんな大きいステージであんな大勢の人の前で歌うのって凄いなあとか。全部が全部(憧れてた)。人の前に立つ派手な仕事っていうのを教えてくれたのがSPEEDなんですよ。
ヒロト
大人になって考えてみたら、裏でメッチャ練習してたやろうし、苦労もあったっていうのは分かるんやろうけど。当時はやっぱね、雑誌とかテレビで4人が出てるとええなと思うわな。
夏子
すっごい思ってました。SPEEDは憧れ。この1枚まじ最高ですから。天才天才。ほんま天才やから!!
ヒロト
改めてちゃんと聴いてみます。
夏子
「ラブリーフレンドシップ」聴いてみて下さい!!!当時の三ツ矢サイダーのCMの曲なんですけど。
ヒロト
あはは、分かった分かった!やっぱり誰でも持ってるわけですよね、そういう想いというかね。
かなり盛り上がっているところ申し訳ないですが、終了時間が迫っています…。
ヒロト
え!もうそんな時間?分かりました、じゃあ次からはテンポよく短めにいきます。俺の選んだ後2枚は邦楽。1つは〝KEISHI TANAKA″っていうアーティストの「What’s A Trunk?」っていうアルバムがこの前出たんですけど。

Disc 05

『What’s A Trunk?』
Keishi Tanaka

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夏子
KEISHI TANAKAさん?知りませんでした。
ヒロト
これはもう個人的に大好きで、riddimsaunter(以下、リディム)っていうバンドがあったんですよ昔。昔っていっても、そんな前じゃないかな?
2011年まで活動してましたね。
ヒロト
そうそう、2011年に解散してんけど、リディム解散して、そのボーカリストのタナカケイシくんがソロで出て来て。
夏子
へぇ~、解散したんだ。
ヒロト
うん、でも実はriddim saunterて知らんかってん、俺そんなに。(名前は)聞いたことあったし、曲も何曲か聴いたことあったけど、その時は特に何とも思わなくて。それで解散するちょっと前、2009年に「DAYS LEAD」っていう3rdアルバムが出たのね。それで、2010年にフジロックに出ると。俺、その年初めてフジロックに行ったの、それまで行ったことなくて。
夏子
え?意外~。メッチャ意外。

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